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歯科特殊健康診断報告書の書き方|記入例・提出先を解説

歯科特殊健康診断報告書の書き方を確認する労務担当者

「歯科特殊健康診断報告書って、どこに何を書けばいいの?」
酸やガスなどを扱う事業場の労務担当者なら、一度は手が止まる書類です。

結論からお伝えします。
歯科特殊健康診断報告書は、様式第6号の2を使い、所轄の労働基準監督署へ提出します。
健診結果が出たあと、事業者が記入して提出する義務があります。

💡 ポイント: 歯科特殊健康診断は「歯や歯の支持組織に有害な業務」に従事する労働者が対象。該当すれば従業員数にかかわらず報告書の提出が必要です。

この記事では、記入例と提出の流れを実務目線で整理します。

  • 歯科特殊健康診断の対象業務と提出義務
  • 報告書(様式第6号の2)の記入例と書き方
  • 提出先・提出期限と注意点
  • よくある質問への回答

歯科特殊健康診断とは?対象業務と提出義務

酸等を扱う事業場で働く作業員の様子
酸やガスを扱う業務の従事者が歯科特殊健診の対象です

歯科特殊健康診断は、労働安全衛生法と労働安全衛生規則にもとづく健康診断の一つです。
歯やその支持組織(歯ぐきなど)に有害な物質を扱う業務の従事者が対象になります。

対象は「塩酸・硝酸・硫酸・亜硫酸・弗化水素・黄りん等のガス・蒸気・粉じんを発散する場所での業務」に従事する労働者です。

💡 ポイント: いわゆる「酸等を扱う業務」が該当します。酸のミストが歯を溶かす「酸蝕症」などを早期に見つけるための健診です。

対象となる主な業務の例

区分 具体例
酸を扱う業務 塩酸・硝酸・硫酸などを使うめっき・金属表面処理など
ガス・蒸気 弗化水素・亜硫酸ガスなどが発散する作業
粉じん等 黄りんなどを扱う製造・加工作業

自社の作業が該当するか不明な場合は、取り扱う化学物質のSDS(安全データシート)と作業内容をもとに判断します。
判断に迷うときは産業医や所轄労基署に確認しましょう。

実施のタイミングと頻度

  • 雇入れ時
  • 対象業務への配置替えの際
  • その後は原則6か月以内ごとに1回

定期の歯科特殊健診は、半年に1回のペースで実施するのが基本です。

歯科特殊健康診断報告書(様式第6号の2)の記入例

報告書は、健診を実施した後に事業者がまとめて作成します。
様式は決まっているので、欄ごとに正しく転記していくのが基本です。

記入のポイントは「事業場情報」「健診の種類・実施年月」「受診人数と所見の内訳」を正確に書くことです。

報告書の記入欄を確認しながら作成する担当者
欄ごとに正確に転記するのが記入のコツです

主な記入欄と書き方

記入欄 書き方のポイント
労働保険番号 自社の労働保険番号を正確に記入
事業場の名称・所在地 登記上または実態の事業場名と住所
健康診断の種類 「歯科医師による健康診断」に該当する区分を選択
健診年月日・実施期間 実際に受診した期間を記入
在籍労働者数/受診対象者数 対象業務従事者の人数を記入
受診者数 実際に受診した人数
有所見者数 歯科医師が所見ありと判定した人数
歯科医師の氏名・所属 診断を担当した歯科医師の情報
事業者職氏名 代表者名を記入し押印(または記名)
⚠️ 注意: 様式は法改正で変更される場合があります。提出前に厚生労働省や労基署が公開する最新様式を確認してください。

記入でつまずきやすいポイント

  • 「受診対象者数」と「在籍労働者数」を混同しない
  • 有所見者数は歯科医師の判定にもとづいて記入する
  • 複数回に分けて実施した場合は期間を正しくまとめる

数字の整合性(対象者数≧受診者数≧有所見者数)が合っているかを必ず確認しましょう。

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提出先・提出期限と提出方法

作成した報告書は、事業場を管轄する労働基準監督署へ提出します。
郵送・窓口持参のほか、電子申請も利用できます。

提出先は「所轄の労働基準監督署」、提出は健診実施後すみやかに行うのが原則です。

項目 内容
提出先 事業場を管轄する労働基準監督署
提出者 事業者
提出方法 窓口・郵送・電子申請(e-Gov等)
時期 健診実施後すみやかに
💡 ポイント: 定期健康診断結果報告書(様式第6号)とは別の様式です。歯科特殊健診は専用の様式第6号の2を使います。

控えは必ず社内で保管しましょう。
健診の個人票(結果)は5年間の保存義務があります。

報告書作成を楽にする実務のコツ

報告書の作成でつまずく多くは「健診の手配」と「結果の集計」です。
ここを仕組み化すると、毎回の負担が大きく減ります。

健診の実施から集計までを一括で任せられる体制を整えるのが、継続のコツです。

負担を減らす3つの工夫

  1. 対象者リストを年度ごとに更新しておく
  2. 訪問型の歯科健診で就業中に実施し、受診率を上げる
  3. 結果データを所見内訳まで整理してもらう

訪問型なら従業員が外出せずに受診でき、集計もまとめて受け取れます。
健康経営の観点でも、口腔ケアの取り組みは評価につながりやすい分野です。
詳しくは企業検診の歯科導入ガイドや健康経営での歯科・口腔の取り入れ方も参考になります。

💡 ポイント: 法令上の特殊健診は義務ですが、全従業員向けの歯科健診を合わせて実施すると、歯周病対策など全身の健康づくりにもつながります。

よくある質問

歯科特殊健康診断報告書は従業員50人未満でも提出が必要ですか?

はい、必要です。対象業務に従事する労働者がいれば、事業場の規模にかかわらず歯科特殊健康診断を実施し、報告書を提出する義務があります。定期健康診断結果報告書が50人以上で義務となるのとは区別して考えてください。

一般の歯科健診と歯科特殊健康診断は何が違いますか?

歯科特殊健康診断は、酸やガスなど歯に有害な物質を扱う業務の従事者を対象にした法令上の健診で、様式第6号の2による報告義務があります。一方、企業が福利厚生として行う一般の歯科健診は任意で、歯周病予防などを目的とします。目的も対象も報告義務も異なります。

報告書の様式はどこで入手できますか?

厚生労働省のウェブサイトや、所轄の労働基準監督署で入手できます。電子申請の場合はe-Gov等のシステム上で様式を利用できます。法改正で変更される場合があるため、提出前に最新版かを必ず確認してください。

まとめ

歯科特殊健康診断報告書は、酸等を扱う事業場に課された大切な義務です。
様式第6号の2を使い、数字の整合性を確認して所轄労基署へ提出するのが基本の流れでした。

  • 対象は酸・ガス等を扱う業務の従事者
  • 様式第6号の2で事業者が作成・提出
  • 原則6か月ごとに実施、個人票は5年保存

健診の手配から結果の集計までを仕組み化すれば、毎回の負担は大きく減らせます。

「対象業務の判断が難しい」「訪問型で受診率を上げたい」「報告書作成の手間を減らしたい」——。
そんなお悩みがあれば、歯科健診の設計から運用まで、まずはお気軽にご相談ください。

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