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コラム
心の健康づくり計画の作り方|健康経営優良法人2027対応の手順
健康経営
最終更新日 / 2026.08.03
「心の健康づくり計画を作りなさいと言われたけれど、何から手をつければいいのか分からない」
そう悩む人事労務担当者は少なくありません。
結論から言うと、心の健康づくり計画は「4つのケア」と「PDCA」を軸に、自社の実情に合わせて文書化することで作成できます。
そしてこの計画づくりは、健康経営優良法人2027の認定を目指すうえでも重要な要素になります。
この記事では、計画の作成手順を具体的なステップに分けて解説します。
この記事でわかること
- 心の健康づくり計画とは何か、なぜ必要なのか
- 健康経営優良法人2027でメンタルヘルスがどう問われるか
- 計画を作る5つのステップと盛り込むべき項目
- 中小企業でも無理なく続けるための運用のコツ
心の健康づくり計画とは?なぜ必要なのか

心の健康づくり計画とは、職場のメンタルヘルス対策を組織的・計画的に進めるための基本方針をまとめた文書です。
厚生労働省の「労働者の心の健康の保持増進のための指針」の中で、事業者が策定することが求められています。
単発のストレスチェックや面談だけでは、対策が場当たり的になりがちです。
計画として明文化することで、担当者が変わっても取り組みが継続します。
計画に盛り込むべき代表的な項目は次のとおりです。
| 項目 | 内容の例 |
|---|---|
| 事業者の方針表明 | メンタルヘルスに取り組む姿勢を明記 |
| 体制・役割 | 推進担当者、産業医、相談窓口の役割分担 |
| 4つのケアの推進 | 後述する4種類のケアの実施内容 |
| 教育・研修 | 管理職・従業員向けの研修計画 |
| 個人情報の取り扱い | 相談内容やストレスチェック結果の管理方法 |
| 評価と見直し | 年1回など、計画を振り返る仕組み |
心の健康づくり計画は、メンタルヘルス対策を「続く仕組み」に変えるための土台です。
健康経営優良法人2027でメンタルヘルスはどう問われるか
健康経営優良法人の認定では、メンタルヘルス関連の取り組みが評価項目に含まれています。
2027年の認定を目指す企業にとって、心の健康づくり計画の整備は有効なアピール材料になります。
中小企業部門で意識したいポイントを整理します。
- ストレスチェックなどのメンタルヘルス不調への対応を実施しているか
- 管理職・従業員への教育・研修の機会を設けているか
- 相談できる窓口や体制が整っているか
- 取り組みを計画・記録として残しているか
心の健康づくり計画を整えておくと、これらの評価項目に一貫して答えやすくなります。
計画があることで「何を、いつ、誰が実施したか」を説明できるためです。
計画づくりは、認定申請と日々のメンタルヘルス対策を同時に前進させる一石二鳥の取り組みです。
健康経営の進め方でお悩みではありませんか?
心の健康づくり計画を作る5つのステップ

ここからは実際の作成手順を、中小企業でも取り組みやすい5ステップで解説します。
ステップ1|現状を把握する
まず自社の状況を確認します。
ストレスチェックの結果、残業時間、休職・離職の状況などが手がかりになります。
- 過去のストレスチェックの集団分析結果
- 長時間労働が発生している部署
- 相談窓口の有無と利用状況
ステップ2|方針と体制を決める
経営者がメンタルヘルスに取り組む方針を表明します。
そのうえで、推進担当者・産業医・相談窓口などの役割を明確にします。
ステップ3|「4つのケア」を計画に落とし込む
厚生労働省が示す4つのケアを、自社の施策として具体化します。
| 4つのケア | 主な担い手 | 取り組み例 |
|---|---|---|
| セルフケア | 従業員本人 | セルフケア研修、ストレスチェック |
| ラインによるケア | 管理職 | 部下の変化に気づく管理職研修 |
| 事業場内産業保健スタッフ等によるケア | 産業医・衛生管理者等 | 面談、健康相談 |
| 事業場外資源によるケア | 外部専門機関 | EAP、地域の相談機関の活用 |
ステップ4|年間スケジュールに落とし込む
研修やストレスチェックを、いつ実施するか年間計画にします。
「計画→実施→評価→見直し」のPDCAを回せる形にするのがコツです。
ステップ5|文書化して社内に周知する
決めた内容を1つの文書にまとめ、従業員に共有します。
作った計画は掲示や社内イントラで見られるようにしておきます。
難しく考えず、まずA4数枚のシンプルな計画から始めて構いません。
中小企業が無理なく続けるためのコツ
計画は作って終わりではなく、続けることに価値があります。
リソースの限られた中小企業でも運用しやすくするための工夫を紹介します。
- 担当者を1人に絞りすぎない:複数人で分担し、属人化を防ぐ
- 外部資源を活用する:EAPや地域の産業保健総合支援センターを頼る
- できることから始める:全項目を完璧にせず、優先度の高いものから
- 他の健康施策と連携する:歯科健診や運動施策と一体で健康経営を進める
心の不調は身体の不調と結びつくことも多いと言われています。
体をほぐす訪問マッサージや定期的な歯科健診など、他の健康施策と合わせて考えることで、従業員の健康を多面的に支えられます。
小さく始めて改善を重ねる姿勢が、続く健康経営につながります。
よくある質問
心の健康づくり計画は中小企業でも作成義務がありますか?
厚生労働省の指針では、事業者が心の健康づくり計画を策定することが望ましいとされています。罰則を伴う法的義務とは性格が異なりますが、企業規模を問わずメンタルヘルス対策の基本として策定が推奨されています。中小企業でも、シンプルな内容から作成を始めることが大切です。
心の健康づくり計画とストレスチェックはどう違いますか?
ストレスチェックは従業員のストレス状況を把握するための具体的な検査で、常時50人以上の事業場に実施義務があります。一方、心の健康づくり計画は、ストレスチェックを含めたメンタルヘルス対策全体の方針や進め方をまとめた計画文書です。ストレスチェックは計画の中の一つの施策と位置づけられます。
心の健康づくり計画は健康経営優良法人2027の申請に役立ちますか?
役立ちます。健康経営優良法人の認定ではメンタルヘルス関連の取り組みが評価項目に含まれており、計画があることで実施内容を一貫して説明しやすくなります。ただし認定要件は年度ごとに更新されるため、申請前に必ず最新の公式要件を確認してください。
従業員の健康づくりに取り組む際は、従業員の健康づくりもあわせてご覧ください。
まとめ
心の健康づくり計画は、4つのケアとPDCAを軸に、自社の実情に合わせて文書化することで作成できます。
完璧を目指すより、まず作って運用しながら改善していくことが成功のカギです。
- 計画は方針・体制・4つのケア・評価を盛り込む
- 健康経営優良法人2027の評価項目にも有効
- 外部資源を活用し、他の健康施策と連携すると続けやすい
とはいえ、自社だけで計画づくりや健康施策を進めるのは負担が大きいものです。
メンタルヘルスを含めた健康経営の進め方に少しでも不安があれば、まずは気軽にご相談ください。
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