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歯周病の怖さ ― 沈黙の病が全身をむしばむ
健康経営
歯科
最終更新日 / 2025.09.19

歯周病の怖さ ― 沈黙の病が全身をむしばむ
歯周病は「サイレントディジーズ(沈黙の病)」と呼ばれるほど、自覚症状が少ないまま進行します。
気づいた時には歯がぐらつき、最悪の場合は抜歯。
さらに最近では、歯周病が全身の病気のリスクを高めることが明らかになってきました。
歯周病とは?
歯周病は歯と歯ぐきの間に細菌が繁殖し、炎症を起こす病気です。
初期は「歯ぐきの腫れ」や「出血」といった軽い症状ですが、放置すると歯を支える骨(歯槽骨)が溶け、
最終的には歯を失う原因となります。
・日本人の約8割が罹患経験あり
・歯を失う原因の第1位
・30代からリスクが急上昇

歯周病が怖い本当の理由 ― 全身への影響
歯周病は単なる「口の中の病気」ではありません。
歯周病菌や炎症物質が血流を通じて全身に広がり、さまざまな病気のリスクを高めることが報告されています。
・糖尿病:血糖コントロールを悪化させ、治療効果を下げる
・心筋梗塞・脳梗塞:血管に炎症を引き起こし動脈硬化を促進
・誤嚥性肺炎:高齢者が歯周病菌を気管に吸い込むことで発症
・妊娠トラブル:早産や低体重児出産のリスク上昇
つまり、歯周病は命に関わる病気の引き金になり得るのです。
予防と早期発見の重要性
1. 定期的な歯科検診
自覚症状がなくても年2回以上の歯科検診で早期発見が可能です。
特に30代以降は進行が早いため、検診を怠らないことが大切です。
2. 正しい歯磨き習慣
1日2回のブラッシングだけでは不十分。デンタルフロスや歯間ブラシの活用で歯垢を除去しましょう。
3. 生活習慣の改善
喫煙・過度な飲酒・ストレスは歯周病リスクを高めます。生活全般を見直すことも予防になります。

導入事例 ― 企業が行う歯周病対策
- 小売業G社:社員の定期歯科検診を福利厚生に組み込み、医療費負担を削減。
- 金融業H社:歯科衛生士による口腔ケアセミナーを開催。社員アンケートで「健康意識が高まった」と回答した割合が70%を超えた。
まとめ ― 沈黙の病から身を守るために
歯周病は放置すると歯を失うだけでなく、全身の病気を引き起こすリスクを持っています。
「痛くなったら歯医者に行く」ではなく、「予防のために通う」ことが何より大切です。
健康寿命を延ばすためにも、定期的な歯科検診を習慣化しましょう。
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監修:株式会社マイ・ポジション
本記事は予防医療・健康経営の啓蒙を目的に作成しています。